スペック詳細

タスカム TM-60 電池駆動コンデンサーマイクロホン
発売日:2016年11月25日

●高精細できめ細やかな音質
レコーディングにおいて、「マイク」は音という空気の振動を電気信号に変えるという重要な役割を持ちます。
マイクの信号を増幅するマイクプリアンプ、デジタル信号に変換するADコンバーター、記録し音を加工するDAWソフトウェアなど、マイクより後段の機器もそれぞれ重要ですが、これらの機器はすべてマイクで変換された信号を扱うため、マイクのクオリティは楽曲全体に大きな影響を与えます。

●自宅録音環境において手軽に高精細な音を手に入れるには、まずコンデンサーマイクを使うことからはじめましょう。
コンデンサーマイクは、一般的によく見ることのできるダイナミックマイクとは異なる構造を持ち、高精細できめ細やかな音質が特長です。
音を電信号に変えるダイヤフラム部分のサイズによってラージダイヤフラムとスモールダイヤフラムに大別され、スモールダイヤフラムはオールマイティに使うことができるコンデンサーマイクとされています。

●TM-60は、TASCAM製品と接続してのレコーディングテストをクリアしたTASCAMマイクシリーズの中で唯一ファントム電源を必要としないコンデンサーマイクで、ファントム電源が確保できないモバイル環境に最適です。
パソコンのバスパワーでオーディオインターフースを駆動する場合、DP-008EXやDR-44WLなど乾電池駆動の機器でコンデンサーマイクを使いたい場合に最適で、本体の電力を使わずにコンデンサーマイクを使用することができます。

●iPadレコーディング
iPadとiXR、モバイルバッテリーを使うと、機動力溢れるレコーディング環境が簡単に構築できます。
この環境でコンデンサーマイクを使用する場合、ファントム電源のための電力もモバイルバッテリーから供給するため、電池の消費が早くなります。
このような場合にTM-60を使用することでモバイルバッテリーの電力消費を抑えることができます。

●バスパワーレコーディング
US-2x2はパソコンのバスパワーで駆動することができるため、ノートパソコンと組み合わせることでモバイル環境が構築できます。
ファントム電源を供給する場合はノートパソコンの電池からの電力供給となりますが、TM-60を使うとノートパソコンの電力消費を抑えることができます。

●PORTASTUDIOレコーディング
DP-008EXなどの電池駆動PORTASTUDIUO(MTR)は、最も簡単にモバイル環境を構築できる方法です。
コンデンサーマイクを使う場合は本体の電池の電力を消費しますが、TM-60を使うと本体電池の電力消費を抑えることができます。

●フィールドレコーディング
ハンディレコーダーDRシリーズには、XLR端子を持つモデルがラインナップされており、これらのモデルは外部マイクを使用することができます。
本体からのファントム電源供給も可能ですが、TM-60を使うと本体電池の電力消費を抑えることができます。

●手軽に精細、高品位な音質が得られるコンデンサーマイク
TM-60はコンデンサーマイクと呼ばれるタイプのマイクで、ライブで多用されるダイナミックマイクとは構造が大きく異なります。
空気の振動を受けて動く部分をダイヤフラムと呼びますが、ダイナミックマイクではこのダイヤフラムと一緒にボイスコイルが動く構造であるため部品が重くなります。
これに対しコンデンサーマイクはコンデンサーという電気部品の電極の一方がダイヤフラムとなっており、結果的に軽量となるため追従性が良くなり高精細な音質を得ることができます。
電気信号に変換する仕組みそのものが異なり、ダイナミックマイクでは電磁誘導によって発電し電気信号を得ているのに対し、コンデンサーマイクはコンデンサーの電極間の電位差を信号として取り出します。
このコンデンサーに電位差を与えるために、電源の供給が必要になります。

●用途や楽器を問わず気軽に使えるスモールダイヤフラムタイプ
コンデンサーマイクはダイヤフラム部分の大きさによってラージダイヤフラムタイプとスモールダイヤフラムタイプに分類されます。
TM-60のようなタイプはスモールダイヤフラムタイプと呼ばれ、スムーズな周波数特性が特長です。
TM-60 は高音域がスムーズに上昇する周波数特性となっており、誰でも抜けの良い音を簡単に得ることができます。

●ファントム電源不要、モバイルに最適な乾電池駆動
一般的なコンデンサーマイクは駆動するためにファントム電源を必要とします。
ファントム電源は多くの場合+48Vという大きな電圧になりますので、録音機器側の電源からファントム電源を供給する場合は、電池の消費が早くなります。
TM-60は、マイク本体の電池によって駆動し、録音機器側からのファントム電源供給が不要です。
このため、録音機器側の電池を消費することなくマイクを使用できます。
無駄な消費を抑えるためのスイッチも付属しています。

●単一音源の録音に最適、狙った音を捉えやすい単一指向性
どの方向の音を拾うことができるかという特性を示したものがポーラーパターンと呼ばれるもので、TM-60は単一指向性(カーディオイド)と呼ばれるパターンを持っています。
ボーカルなどの単一音源を録音する場合は、決まった方向の音を中心に拾うことができる単一指向性が適しています。

機能一覧
・コンデンサー型マイクロホン
・カーディオイド (単一指向性)
・単三形電池で動作
・ウインドスクリーン、スタンド、ケーブル、マイクホルダー、ケースが付属


【仕様】
形式:コンデンサー
指向性:カーディオイド
周波数特性:50Hz -18、000Hz
出力インピーダンス:200Ω
負荷インピーダンス:1kΩ~
感度:-45dB +/-3dB (0dB=1V/Pa at 1kHz)
最大 SPL:126dB
S/N 比:70dB
コネクター:3 ピン XLR オス
電源:DC1.5V (単三形電池)
外形寸法(W×H×D)mm:28×190×28mm
質量:225g(本体のみ)
付属品:マイクホルダー(ネジ径:5/8インチ)、ソフトケース、マイクケーブル、ウインドスクリーン、マイクスタンド、5/8~3/8変換アダプター