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「家事シェア」のために家事室を!



 住宅総合メーカーの大和ハウス工業は2016年11月から、生活動線などを工夫することで、妻に偏りがちな家事負担や、“名もなき家事”を軽減する「家事シェアハウス」を提案している。同社に限らず、「家事の効率化」をコンセプトを掲げるハウスメーカーは多い。

 6月の男女共同参画週間、7月21日・22日の「家事シェアハウス」全国一斉見学会を前に、同社は「理想の家事シェア」に関する調査結果を発表した。それによると、共働きで現在の家事分担比率が「夫4割:妻6割」「夫5割:妻5割」「夫6割:妻4割」のいずれかだと回答した割合は13.4%(「家事シェア層」)。この内訳は「夫5割:妻5割」が6.6%、「夫4割:妻6割」が5.7%とそこそこだが、「夫6割:妻4割」となるとわずか1.1%だった。

効率良く分担する「家事シェア層」は1割ほどだった

 一方、「妻10割」(19.5%)、「妻9割:夫1割」(30.6%)、「妻8割:夫2割」(19.0%)、「妻7割:夫3割」(14.6%)をあわせると83.7%に達し、しかも、回答した女性4816名のうち、29.9%が「妻10割」、35.3%が「妻9割:夫1割」と認識。夫は実際には手伝っているかもしれないが、妻側は6割以上が常に「ワンオペ」、つまり一人で担っていると感じており、「妻5割:夫5割」という理想的な分担には程遠い実態が浮き彫りになった。

残念ながら「ほぼ半々」という理想と実態はかけ離れている

家事負担の偏りは「家事シェア動線」のない間取りのせい?



 そもそも家事の「シェア」に特段に配慮していない間取りの場合、居室内の動線にはムダが多い。例えば、一般的な3.5畳程度の広さの対面式I型キッチンでは、大人が2人以上立つと狭く、すれ違うことすら難しい。必然的に、調理や食器洗いは時間差で一人ずつ進めることになる。不公平感の少ない「同時作業」ができないのだ。

 洗濯も、洗濯機に衣類を投入する、屋外や室内に干す、しまう・たたむといったステップごとに分担するのが精一杯だろう。やはり同時作業ではなく、要素ごとの担当制にならざるを得ない。こうした実情から、家事の効率化に重きを置くハウスメーカーは、「家事室」や、移動距離を短くした「家事動線を意識した間取り」を提案している。内容や工夫した点は千差万別だが、“日々の家事の負担を軽く”というコンセプトは共通だ。

 共働き家庭の「新三種の神器」と呼ばれる、ロボット掃除機、全自動洗濯乾燥機、食器洗い機(食洗機)のうち、新築マンションや建売戸建では、ビルトイン食洗機が標準装備になってきた。ほんの数年前はオプション扱いで、たいてい販売時オプションは割高なので見送ってしまい、普及を阻む要因になっていたが、家事負担のさらなる軽減に向けて、風向きは変わりつつある。

新築マンションではビルトイン食洗機が標準仕様に。最初からついていると、食器洗いの分担も決めやすい

 大和ハウスの調査からは、驚く結果も出ている。配偶者について聞いた質問で、「家事シェア層」の妻は、8割以上が「何でも分かち合う存在」「人生を一緒に楽しむ存在」と認識しているのに対し、「非家事シェア層」の妻では、「子どものためだけにいる存在」(42.0%)、「配偶者はいなくてもいい」(40%)と、夫に対する意識は大きく異なる結果となっている。

ロボット掃除機など、家事負担を軽減する家電製品の有無によっても差はありそうだ

 以前に<男性の育児・家事参加率の向上は、家電メーカーにかかっている>というタイトルで、夫婦間の家事分担が進まない要因はメーカーの開発姿勢にあると論じた(https://www.bcnretail.com/market/detail/20180227_52748.html)。その考えは今も変わらない。加えて、コストや室内の見栄え重視で、家事動線に配慮していない間取りも要因の一つになっていると感じた。

 例えば、洗濯物を干すバルコニーの横に、家族全員分の衣類を収納する「ファミリークローゼット」があれば、各部屋のタンス・クローゼットにしまう手間が省ける。さらに、その近くに掃除機やふとんクリーナーを保管していれば、すぐに掃除を始められて便利だ。また、衣類のしわとりや消臭、花粉除去ができるLGのホームクリーニング機「LG styler(スタイラー)」は、時短効果の高い新ジャンルの家電として注目を集める一方、天井高の高い納戸や「家事室」でもなければ、設置場所に悩むだろう。

戸建て住宅では、オプションとして「LGスタイラー」を用意し、発注があった場合は家事室や脱衣所に設置スペースを確保するそうだ(写真は、リノベブランド「bento」のモデルルーム)

 家事動線に配慮し、さらにさまざまな家事を集中的に処理できる「家事室」のある間取りを標準プランに加え、一般的な従来の間取りと選べるようになれば、少しは流れが変わるかもしれない。この記事が住宅関係者や家事分担に悩む人に届き、やがて大きなムーブメントになって欲しいと願う。(BCN・嵯峨野 芙美)



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