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【長期レビュー】話題のEMS運動器「もてケア」を本気で検証、その実力は?



 「ラクして痩せたい、腹筋を割りたい」 ―― 夏が目前に迫ると急にお腹のたるみが気になりだし、「いざ筋トレ!」と思い立つものの、じめじめとした空気に負けて結局やらない―という怠け者に渡りに船のアイテムが今話題になっている。“装着するだけ”という手軽さが魅力の「EMS運動器」だ。

 数年前にも「腹筋ベルト」としてブームになったが、最新のEMS運動器はペタッと腹筋に貼り付けるタイプが主流で、効果がより向上しているという。今回、最新のEMS運動器の実力を検証するため、マクセルの「もてケア」を1か月間、試してみた。

マクセルのEMS運動器「もてケア MXES-R400YG」

国内メーカーの安心! 手頃な価格で機能充実の「もてケア」



 まず、簡単にEMS運動器について説明しよう。「EMS」は「Electrical Muscle Stimulation」の略で、訳すなら「電気による筋肉刺激」というところだろうか。その名の通り、肌の密着部にある電極から筋肉に電気信号を送り、刺激を与えることで筋肉を収縮させるのが基本的な仕組みだ。

 さまざまなメーカーの最新EMS運動器から「もてケア」を選択したのは、第一に、2万円超の製品が多い中、1万円台前半と手頃な価格だったから。初心者でも試しやすい。

 第二に、トレーニングの質を追求しているから。「もてケア」は一連のトレーニングが15の細かいステップに分かれており、ウォーミングアップに始まり、多彩な筋肉運動のメニューを経てクールダウンで締める。電極面積の広さや筋肉の収縮に最適といわれる17.5Hzの低周波数を採用している点も評価が高い。

 第三に、安心の国内メーカー設計製品だから。マクセルは長年バッテリー技術を蓄積してきた。充電式でコードレスで使用できる点もポイントだ。ボタン電池式だと、電池残量に比例してパワーが落ちるが、充電式だとバッテリーが空になるまで一定のパワーを持続し、常にベストなコンディションをキープする。さらに、1回の充電で強さ最大15レベルで使っても約10回使用できるので、カバンの中に入れて、自宅でも職場でも好きなタイミングでトレーニング可能だ。

便利な充電式バッテリーなので、幅広いシーンで使える

インターフェースはシンプル 説明書いらずの直感操作



 「もてケア」は、4極タイプの「MXES-R400YG」と2極タイプの「MXES-R200YG」があるが、今回は腹筋トレーニングに適した4極タイプを選択した。2極タイプは脇腹や二の腕など、湾曲するパーツに向いているので、ピンポイントでシェイプアップしたい人にはそちらをおすすめする。4極タイプと2極タイプは、プログラムを変えてあり刺激の種類と強さが異なっている。それぞれの部位により使い分けたい。

4極タイプの「MXES-R400YG」と2極タイプの「MXES-R200YG」

 本体に加え、電源アダプタと充電ケーブル、専用のゲルパッド、保管シートが付属。使用前には、このゲルパッドを本体それぞれの電極部に貼る必要がある。

本体背面と同梱のゲルパッド

 要領はスマートフォンの保護シートを貼るのと変わらない。気泡が入らないように、端からしっかりと密着させて電極部の上を覆う。これで準備はOK。あとは腹筋に貼り付けるだけだ。

スマホの保護シートの要領で、電極部にゲルパッドを貼る

 筆者は小柄なので、電極がしっかり腹筋に当たるか心配していたが、杞憂だった。そこまで幅が広いわけではないので、細身の女性でも安心して使用できそうだ。

 装着後は本体のセンターの電源ボタンを押し、パワーレベルを調整する。パワーは15段階で調整可能。操作部は電源・パワーアップ・パワーダウンの三つのボタンのみで、説明書を読むまでもなく、直感的にトレーニングを開始することができた。

操作ボタンはわずか三つ

 トレーニング中の操作は必要なく、20分経過すると、自動で電源がオフになる。1回のトレーニングの流れは以上。あとは実践&継続あるのみだ。

見た目以上の刺激に衝撃! 段階的なパワーアップがおすすめ



 今回の検証は1か月間(5月1日~31日)、週6日(筋肉疲労を回復するため、土曜日をのみ休日に設定した)、1日2回(朝9時と夜21時で各20分)で実施した。

 開始前に現状を把握するために記者のお腹まわりを写真に記録した。ぜい肉がズボンの上に乗っかり、脇腹はムニッっと掴めるほど、筋肉のラインがまったく見えない。運動は通勤で会社にダッシュするくらいという生活を何年も続けた結果とはいえ、我ながら情けない体だ。

トレーニング前に撮影したお腹まわりの状況

 ちなみにEMS運動器はまったくのビギナー。本体が極薄なので、刺激といってもたかが知れていると油断していたが、初めて装着したときには言葉にならない衝撃を受けた。想像のはるか上をいく強烈な刺激! 微弱な電流によって小刻みに筋肉の収縮が起きているのが瞬時に理解できた。

 迅速な効果を求めるあまり、いきなりパワーを最大の「15」に設定してしまったために面食らってしまったが、「3」くらいから始めて、徐々に慣れていくのが正しい使用方法のようだ。

 そこで初日は「3」、そこから「5」「7」とパワーを上げ、2週目以降は「10」で継続して使用した。終盤は「10」でも物足りなくなるほどで、刺激にはすぐに慣れた。

どんな体勢でもOK スキマ時間を活用して「ながら」で使える



 「もてケア」は使用時に特定の姿勢が要求されるわけではなく、立っていても、座っていても、寝そべった状態でも使用可能だ。それぞれのパターンを試してみたが、いずれも筋肉をしっかり刺激できているという感覚があった。だが、それぞれに使ったからこそ分かったメリット・デメリットも判明した。

 まず、立った状態での使用。時間や場所を選ばず、ドライヤーをかけながらなど、「ながら」でトレーニングできるが、強いパワーで刺激するとやや腰に負担がかかるように感じた。もし気になるようであれば、別の体勢で使用したほうがいいだろう。

立った状態の使用イメージ。時間がないときでも「ながら」でできる点が魅力

 次に、座った状態での使用。こちらは仕事中にトレーニングできる点、動作が少ないので安定したトレーニングができる点などが魅力だ。個人的にうれしい副作用だったのが、腹筋にまっすぐ「もてケア」を装着する必要があるため、自然と背筋が伸びることだ。以前は猫背だったが、この1か月でデスクワーク時の姿勢が改善した。デメリットはほとんどないので、多忙なビジネスマンには一番適した姿勢かもしれない。

座った状態の使用イメージ。姿勢も改善されて一石二鳥

 最後に寝そべった状態での使用。今回は、朝と夜をトレーニング時間に設定していたこともあり、この姿勢での使用がもっとも多かった。メリットはなんといっても、体への負担が少ないことだろう。腰が地に密着しているので衝撃が他の姿勢に比べて、ずいぶんと和らいだ。また、お腹の上に本体がある格好になるため、ゲルパッドが消耗しにくい。あえて、マイナス面をあげるとするなら、ながらでできることがテレビを見たり、本を読むことぐらいということだろうか。

寝そべった状態の使用イメージ。体の負担が少なく、装着も一番安定する

 いろいろと検証していたらあっという間に1か月が経過した。この間、「もてケア」以外のトレーニングは一切していない。はたして効果はどのくらいでているだろうか。

2週間で目に見える効果 1か月間でウエストは-2.2cmに



 写真をご覧いただければ一目瞭然だが、たるんでいたお腹がひっこみ、肋骨がやや浮き出ているのがわかる。引き締まり効果で、ウエストにも若干くびれができた。ちなみに当初のウエストは76.2cm。1か月経過後は-2.2cmの74.0cmまでシェイプアップした。腹筋はまだ割れるまでに至っていないが、触ると以前より固い感触があり、着実に鍛えられているという実感がある。

修正・補正は一切なし! ウエストにも効果が波及しているのがわかる

 思い返せば、使用開始から2週間目くらいには目に見えて効果が出始め、俄然やる気が出てきた。「今から夏休みまでにお腹をなんとかしたい」という人もまだ間に合う。同時に脇腹に2極タイプを貼ったり、別のトレーニングを並行したりすれば、さらにスピードと効果は上がるはず。もう少し使えば腹筋が割れそうなので、1万円と少しの投資は無駄ではなかったと効果に驚きつつ、しばらく試してみることにする。(BCN・大蔵 大輔)



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